人気ブログランキング | 話題のタグを見る

宗教の存在理由について メモ

信仰深い地域を旅行していると、
宗教、思想、哲学的な問いを投げかけられる。

学生のころ、キリスト生誕の地で
「お前は何を信じているのだ」
と訊かれて、そのときは、多分、科学だ、といったのだけれど、
本当に腹から科学を信じているか、というと、そうでもない。
それは一つの閉じた体系として成立しているけれど、
成立しているということと、それを世界の真理として信じるということには
大きな隔たりがあるのはいうまでもなくって。
それで、では信じているものは、実際なんなのだろう。

そういうことを改めて考えさせてくれるのは
やっぱり異質の信仰と接するときで、
そのことは、やっぱり相手にとっても意味があるものらしい。

ーーー

宗教の存在理由について メモ_c0040873_1452409.jpg
















「ムスリムの我々には、自ら信じるところを説明する義務がある。
 そうすることで我々はより強くなれる」 (ラム島のジュース屋)

 
ーーーー

まず、なぜ、宗教が”必要”なのか、という議論から。
それは何に応え、与えてくれるのか。



    Creator


    Religion


Ruler       After
(order)      (death)


ーーーー

Creator:何がこの精巧な世界を作り出したのか
Ruler:人間が良い行いをする理由は何なのか
After:死んだあとどうなるのか

「これらの根本的な問いに対して答えられずに、どうして生きられよう。
 科学はまだ応えられないだろうし、その仮説を信じたとしてよく生きることができるだろうか。」

ーーーー
ーーーー

そうはいっても日本人にフィロソフィーや世界観がないわけではなくって、
ただ、異思想との衝突の経験(というか必要)がなかったから
それを意識化し言語化して説得する、ということにただ慣れていない。
日本人が無宗教だといったり、思想を説明できないのは、
それが不在だから、というわけでもない。
無意識化されているということは、むしろより深く根付いているということかもしれない。

ただ、本当に世界観が失われつつあることも感じる。ような気がする。
by kuniakimat | 2005-12-26 15:33
<< 芸について 三元相対化の実験 Touch with the ... >>