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複雑な思考 (基本動作の確認) 3%

答えはシンプルに。

 伝わって、共有されて、実行されないと意味がないから、
 シンプルでないといけない。
 答えがシンプルであることは、言うまでもなく重要。

そこへいたる思考プロセスがシンプルであるべきか。

 思考プロセスが明快であれば答えへのWHYになって納得感が出るし
 整ったプロセスである方が、思考はスムーズになる。

けれども、僕らが対面している
社会、経営、戦略、ブランド、人間関係、仕事、の問題においては
考慮しなければいけない要因は、当然のように多岐に渡っていて、
それを総合的に捉えた、多面的な思考による判断が不可欠であって。

それをシンプルな方が楽だからといって
無理やり表層的で偏った一断面の思考で片付けてしまったら
答えが同じ場合もあるだろうけれど、大きくまちがえてしまう場合もある。
そんなのでは、答えに対する責任は持てないし、何より考えることの付加価値がほとんどない。
無理に単視点で判断するよりは、無意識で直感の判断の方がずっと確度が高いから。

大事だと思うのは、多面的な判断において、
重要な変数、要因がどういったものでであるかを見極め、
各視点からの問いにどのような順番で答えていけば解けるのか、
そのパズルへの思考プロセスを設計すること。

その全体感と、思考の流れ(順番)が、共有されないままで検討・議論しても
それぞれの偏りを含んだ直感がぶつかるだけで、
結局は、”偉い人”の”判断”に委ねるだけになってしまう。

本当に最近強く実感していることなんだけれど、
「正しい問い」、さえ立ってしまえば
もうあとは、一生懸命考えなくても、誰でも自然に答えが”感じられる”ようになっている。

思考プロセスの設計までが、知的付加価値の8割であって、
それができれば、もうあとは本当に自然に正しい方向へ流れていくんだと思う。

難しいことは、ちゃんと解きほぐすこと。
切り捨ててたり、薄っぺらくするのでなく、ちゃんと解きほぐすこと。

コンサルタントとして、問題解決者として、たぶんビジネスマンとしても
当たり前のこと。


答えはシンプルに。
プロセスは、整った多面的な構造を共有すること。

ーーー

(ってイシューアナリシスをちゃんとしましょうって言ってるに過ぎないのだけれど)

ーー追記ーー

ただ、その多面構造にくみ上げる途中過程は、
相当、非線形的で創造的な思考、試行錯誤であり
私的な思考にならざるを得ない部分があって、
そのフェーズにおいてどのように協業するか、というのが一つの課題。
または、一人でやってしまってもいいのかもしれないけれど。

そこは、個人で先にやってしまってもいいとして、ただ、
組みあがった多面構造はチームが納得できるレベルのものである必要がある、と。

ーー追記ーー

シンプルに考えればうまくいく、なんて聞いたりもするけれど。
それは、薄っぺらい思いつきで判断する、ということでは決してなくて、
本質をついたいくつか(たぶん3~5つ)のポイントさえおさえておけばいいんだよ、
ということだと思う。
自分の中に、そういう大事なポイント、の体系を持っていれば、
そんなに毎回悩む必要はなくなるんだな。

その体系のことを、自分のフレーム、といってもいいんだと思う。


シンプルで本質的な自分のフレームを持つこと
by kuniakimat | 2005-07-20 10:29 | 考え方観
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