あるプロ意識のメモ

長期の安定関係を前提にした組織のよさを実感しているここ数年。
とはいえ一方で、職業意識が低いままではどうにもならない職種においても、アマチュア意識/学生気分が長く残ってしまっているケースが少なくないのも事実。
仕事の原理に向き合ってみて、どこかまだ当たり前になっていないか、を明らかにしておくこともいいかもしれない。

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一つのテーゼとして、組織理念、仕事の規範を記す。完成形からは程遠いが、理念を進化させるためにもたたき台として共有し、合致が難しい箇所を把握することが大切だと考える。各人の理念との差分や、現状との差分についてフィードバックをかけてほしい

  1. 職場は、貢献を楽しむ機会、を提供している。存分に楽しんでほしい。それが得られずアンハッピーになるのなら、関係を解消したほうがいい(双方のためになる)。誰かの犠牲(アンハッピー)のもとに幸福も成功もない、というのが組織の根本理念である。「ここが自分にとってベストである」、というメンバーで構成された組織を志向し、そういった職場であるため組織開発を継続していく

  2. セルフヘルプ。自分を幸せにするのは、まず自分である。仲間や職場はそれをサポートするが、自分自身が自分の幸せを考えていないと始まらない。社会人は自分の人生に主体性を持てるだけの自立した大人であってほしい。自分が幸せであって初めて他者を幸せにすることもできる

  3. 雇用され給与が支払われている以上、貢献は必要なこと(義務)でもある(就業規則参照)。互いに、与えられた以上に、与え返すこと、が、発展的な組織を基礎付けている。この関係が成立しているかの尺度は、相手側が、与えた以上に与えられた、と感じているか、になる。つまり貢献は相手側(顧客、発注者)から測られる。それに失敗していれば、その原因を解決する、または関係を解消する必要がある。Win-Win関係は絶対原則である (消費者が価格より高い価値があると感じないと購買関係が成立しないのと同様)

  4. 自分が何を与えられたかを自覚することを、人は怠けがちなものである。Don’t take it for granted. 給与も教育も仕組みもマネジメントも文化も方法もアセットも、すべて誰かがそのコストを支払ってくれているという事実。与えられたものを自覚し、感謝することは、それ自体が人生を幸せな気分に満たしてくれるものである(多くの文化や科学がそれを強調しているように)

  5. パブリックな企業として顧客にサービス提供している以上、サービスの品質基準や、仕事の品質基準は求められる。案件の重大さによって、求められる品質のレベルは異なる。それぞれの案件のグレードがマネジメントによって見定められ、それに対応した品質グレード、その実現に求められる能力グレードが定まる。案件グレードと能力グレードを合致させることがアサインメントというマネジメントの仕事であり、プロとしての個人は自分が手がけたい案件グレードに見合った能力グレードを開発し品質提供を約束する必要がある

  6. 仕事には、その定義(力を加えて動かす)から、必ず抵抗が存在する。抵抗がなければ仕事にはならない(無抵抗であれば自分はいてもいなくても同じになる)。その抵抗を解決し動かすのが仕事である。課題解決を楽しむマインドセットが、仕事人のマインドセットである。課題(抵抗、ストレス、困難、チャレンジ、トレードオフ、違和感)は、害でも敵でもなく、仕事を成立させてくれる機会そのものである

  7. 課題は、自らその解決を引き受けることで仕事となる。自責的・主体的で建設的であることが仕事人に求められるマインドセットである。他責の被害者意識や、他責の自己肯定は価値を生まないばかりか有害性を持つ(「No excuse」)。自分の課題も環境の課題も、自ら解決する主体性を忘れないでほしい。

  8. 自ら課題と認識したことについて、解決が難しく感じることがある。それは、自らの課題解決能力の不足自体を課題と捉える。その不足は、相談をして力を借りること、課題提起をすること、提案をすることによって解決していくのが組織人のやり方である。抱え込んで苦しむことは誰も求めてない

  9. ほとんどの課題(苦しみ)は、中期的には自らの課題解決能力の発展と、状況認識力(解釈力、マインド)の発展によって、解消される。課題は自らが成長するための糧でもある。現時点での自らの不足に向き合えるか(逆に環境のせいにしてしまうか)、がその成長サイクルに入るかの分岐点になる。課題を自責的にとらえ、それまでの自分を否定し、発展させようという姿勢になれるかどうか。「自己否定からすべてが始まる」

  10. 「不満」の多くは、期待値のずれ、に起因している(期待と現実との差分が不満である)。ずれた期待は、社会や仕事というものへの「誤解」や基本原理の無理解に基づいていることが多い。仕事の基本原理を体得することがすべての出発点になる。期待値のずれのもう一つの原因は、環境の違いの無理解である。場が違えば答えが違う。違う場の答えをそのまま期待する前に、なぜ答えが違うのか、場がどう違うのか、を理解することが重要である(典型例は、学生と社会人、メーカーとインターネット、中小企業と大企業)。理解のためのコミュニケーションが必要である。ずれ自体がどこにあるのかを共有せずに不満を持つことは不毛である。

  11. ここに書いたことは、仕事人としての当たり前すぎるくらいの基本中の基本でもある。けれど、人はたびたび基本を離れることによって、無駄に苦しんでしまう生き物でもある。だから基本的なマインドから離れないように常日ごろからの自己啓発が重要である。基本中の基本は、姿勢として、元気であり、前向きであり、本気であり、根気をもつことである。人のせいにしないこと、貢献の仕事を楽しむこと、人生を主体的に楽しむこと。関係は、WIN-WINであることが大原則である

  12. ここには個人のマインドセットを中心に書いたが、組織という主体(マネジメントおよび組織全体)が同様のマインドセットをもつことが大前提になっている。組織が組織自体の課題に向き合い、自己否定をして改善し、成長し、個人や他組織と継続的なWIN-WINの関係を築いていく。組織は個人にとって外部環境ではく、自らがその一部を構成するものでもある。組織の成長と個人の成長がつながるような組織体でありつづけたい。そのために現場とマネジメントに垣根なく、オープンで忌憚のないコミュニケーションをしてほしい


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by kuniakimat | 2017-12-01 21:42 | Comments(0)
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