ひさしぶりのプレゼン。
最近はファシリテーションが多かったのだけれど、 ひさしぶりにプレゼン。役員相手に20分。 次のプロジェクトがほぼ決まり、次の次のプロジェクトの提案も依頼された。 いい感じ。 やっぱ、トップと信頼関係を築いていると話が早い。 トータルなパートナー関係を築くってこういうことなのかと実感する。 あと、目線。毎週のようにトップとあっていると、 役員より広い視点で課題を捉えられるようになっているし、何より緊張しない。 長く座っていたあと急に立ち上がったら目がくらむけれど、 爪先立ちで見渡すのが自然になっているのときに、直立するのは簡単なんだな。 ーーー 今日はプレゼン前に、「感想を意図する」という新たに身に着けた技を使ってみたのだけれど、 これがなかなか良かったように思う。 何をもってプレゼン成功とするかが自分自身で明確になると、自然に柔軟になれるんだな。 伝える、という立場からポイントを明確にすると、一方的で頑なになってしまうんだな。 感想を意図する、効用は大きい。 ーーー プレゼンがあまり得意じゃなくって、 本を読んでみたり、練習してみたりするのだけれど、 そういう問題でもないな、と改めて思うこのごろ。 自分の役割とか提供価値の作り方が、プレゼンというスタイルに合っていなくて、 それを合わせないままに無理してやってみたって仕方がない、ということなんだな。 ーーー 僕がよく取るスタイルはファシリテーションとかカウンセリングのようなものだと思う。 どうしてそうしているのか考えてみると 答えをバンっというには、ちょっと若いから受け入れられにくい、 という理由があったり、 コンサルタントはサポーターであって、答えを当事者が出せる一歩手前まで連れて行くのが仕事、 だと思っていたり、 あと、たぶん一番大きいのは、出そうとしているメッセージの種類。 クライアントの想定の外のメッセージにこそ、外部者としての価値が大きいと思っていて、 そのためには、けっこうゼロベースでの議論が大切になる。 ゼロベースの議論っていうのは、創造的にもなるけれど、当事者にとっては挑戦的で、 ハイリスクハイリターンな議論だけに、細心の注意が必要なんだな。 その注意を払うためには、少し出しては反応を見たり、こちらからというより 本人が考えるように仕向けたり、といろいろ柔軟なインタラクションが不可欠で。 ときどきは、間違いうる極端な答えをワザといってみることで、気付いてもらったりして。 一方通行なプレゼンというスタイルは当然不向きだし、 複数のオーディエンスの反応やポリティクスを瞬時に読み取る力は、僕にはまだない。 なので、枠や思考プロセスを準備して、答えを引き出すファシリテーションや、 一対一で、細心の注意を払って信頼を築いてから、本質に集中して会話するカウンセリング、 っていうスタイルが合ってると思うんだろうな。 ーーー ただ、コンサルタントやマネージャとしては、このスタイルでいいのだけれど、 組織を束ね、導いていくリーダーになるには、プレゼンテーションが不可欠なんだと思う。 どんないい議論とそこから導かれたメッセージがあっても、 実行を担う構成員の心にそれが伝わらなければ意味がない。 そのコミュニケーションにおいては、個々の本音を引き出すことよりも、 みなで共有すべき方向性を、自信を持って伝えきる、というプレゼンがいうまでもなく大事だから。 目的によってスタイルを使い分けるのは当然のことで、 プレゼンというスタイルもちゃんと基本から身に着けておこう。と改めて思う。 ーーー追記ーーー 話す意義の捉え方について 知らないから、言ってみたり、聞いてみたり、反応を見たりする。 知らないことこそ、言及すべきことだと思っている。 たぶんないだろうな、と思うことについて、「これってありませんかね」 といってみて批判をもらうことで、みんなの認識や評価の視点が共有される。 一方で、知っていることだけを言う人がいる。 もともと知っているから、その語り口は滑らかだし自信も感じさせる。 でも、それを言ったことでその場に何かが生まれるわけではない。 確かに、場の生産性を追求すると、 「知らないこと」ばかり言うことになって、馬鹿な奴だと思われることもある。 でも、それを上手にやれるのが良いファシリテーターなんだと思う。 自分は立場も政治もない外部者だからこそ演じられる道化。 道化は、無駄を演じることによって、何が有益か、を浮き上がらせている。 何が大切かを理解していなければ、道化を演じることはできない。 知らないことこそ話題にする というスタイル
by kuniakimat
| 2005-07-26 19:11
| 仕事観
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