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学び  - 分業とスタイルについて

違和感から学ぶことが多いこのごろ。

違いを持ちながら切り捨てるのでなく協業する。
違いを自分の優位と捉えるのでなく、その違いの理由を双方から考える。
その姿勢を保っている限り、違和感は本当に魅力的な成長源。

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Create value と Communicate value という分業。
これを一人の人間が両方やるというのはコンサル会社に特有なものであって、
事業会社において”よくしゃべる”人っていうのは、誰かが作ったものやどこかで聞いてきた話、
をそれらしく、”伝えて”いるだけなんだな。
そのことに違和感を感じていた時期があったのだけれど、
実際には、その人のCreateでないからダメ、なんてことはまったくなくて、
Communicateに特化した役割、をきちんと仕事として果たしているんだな。

しかしながら、コンサルティングの仕事をする上で、
Communicate特化には難しい点があって。
自分自身、どんなCreateができるか分からないから、
どうしても自分が出来ること、やったことがあることが、正しい、
と”説得”するモードになりがち。
一言でいうとプロダクトアウト。
自分自身の能力にとらわれないオープンなスタンスで、本音で話し、
顧客の本当の課題を探り出して、必要なこと、を明らかにしていく、
というコンサル/カウンセリング/コーチング的な貢献をすることは難しい。
さらに、そういう貢献スタイルとの協業も難しい。

そいう背景を理解した上で、
いかに生産的に協業していくか、を考えていく必要があるんだな。

ーーー別の視点からーーー

協業する上での課題として、
上述の、価値提供プロセス内での役割分担、の他に、
”スタイルの違い”と呼ばれるものがあって。

僕は、この言葉に逃げ込む姿勢に違和感を感じる。
それぞれが積み上げてきた”スタイル”はそう簡単に変わらないから、
お互いのスタイルを尊重しよう、というのには全面的に賛成。

ただ、スタイルと基本/原則を混同してはいけない。
その役割を全うするのに、最低限必要な基本、というものはあって、
もしくは、その組織が一丸であるために、定義された原則、みたいなものがある。
その部分がずれていることを「スタイルの違い」と片付けてしまってよいものか。
基本が分かっていないことから目をそらし続けていてどうするんだ。
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そう思いながら、
僕自身が、自分のスタイルとか戦略的ポジショニングと、などといって
本当に大事な基本から、逃げようとしていることを反省し、戒める。

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スタイルの前に、「基本」の認識を合わせることから。

(たぶん「型」より前の「理」に対する認識なんだと思う)
by kuniakimat | 2005-06-10 08:48 | 仕事観
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